当院は、国立療養所静岡東病院と国立静岡病院が組織統合し、平成13年10月より国立療養所静岡神経医療センターとして開院、平成16年4月より現在の名称となりました。
場所は、静岡市の中心部から北東約6kmの地点にあり、周辺には田畑や緑地公園、三方を囲む山々は、みかん・茶畑が多く四季を通じ閑静・温暖です。所在する漆山地内には、県立こども病院、県立中央特別支援学校(肢体不自由)、県立北特別支援学校(知的障害)があり、当院を加え国と県が一体となった「医療・福祉・教育」エリアを形成しています。
当院は以下に述べる3つの病棟からなっています。
@てんかん病棟
てんかんセンターは、てんかんをもつ方のてんかん治療、リハビリテーションおよびその他の必要な援助を行っています。小児から成人まで、すべての年代における患者さんを対象とし、医師、看護師、薬剤師、作業療法士、理学療法士、言語聴覚士、ソーシャルワーカー、児童指導員、保育士などの多職種の専門職による包括的な治療を行っています。また付き添い入院を行える環境を整えており、発作の見方、対応の仕方を学んで頂くための母子入院も行っています。
A重症心身障がい児(者)病棟
重度の知的障がい及び重度の肢体不自由が重複している患者さんの治療及び日常生活の援助を行っています。疾患としては脳性麻痺、てんかん、先天性酵素欠損、染色体異常、頭部外傷や脳炎による後遺症となります。医師、看護師の他に理学療法士、保育士などが関わり、患者さんが季節を感じてもらえるような行事活動、ウッドデッキを利用した外気浴やコンサートなども行っています。
B神経内科病棟
神経内科では、中枢神経、末梢神経及び筋におこった疾患を幅広く診療するとともに神経難病の診断・治療を行っています。疾患としては筋委縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症、パーキンソン病、多発性硬化症などがあり、医師を中心としてリハビリ、薬剤、看護部門等のチーム医療で総合的ケアを行っています。また地域の医療機関や訪問看護ステーションと連携して在宅医療も行っています。
また治験にも力をそそいでおり、国際共同治験にも積極的に参加しています。現在、行っている治験は以下の通りです。アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病、てんかん(小児 部分および全般発作)、てんかん(成人 部分および全般発作)
てんかんを中心に服薬指導を行っており多職種とのチーム医療が不可欠となっています。各薬剤師は、時間のあく限り病棟に出向くようにしています。薬剤師は7人と少ないですが、今年度は1名の増員を認めていただき病棟薬剤業務実施加算を取得する予定でした。しかし、採用者が少なかったため実質の増員はなく、残念ながら加算取得も止まったままです。当院から富士山は、ほんの少ししか見えませんが気候も温暖で過ごしやすいところです。お近くにお越しの際は、是非お立ち寄りください。